2023年5月16日、CHICORA BOOKSから「
たまご」
が主役の詩画集の第2弾が登場します。
タイトルは『The EGG -KARAを破ったその先に』です!
“人生という名のマラソンを半分くらい走ったと思っている大人たちへ捧ぐ
「たまご」から飛び出た青年の誓い。”
本書は当初、大人たちへ捧ぐ詩画集として制作していたが、つくっているうちに、いままさに大人になろうとしている世代に生きることの必要性を切々と伝えようとし始めたので、結果的には全世代向けの問題作になりました……!
> ぼくは、たまご。
> もう、たまご。
> まだ、たまご。
最初から最後まで、ずっと「たまご」がしゃべります。
物語は、青年がついに、たまごから一歩踏み出そうとしているシーンから始まります。
> ついに、僕は、ここから出る。
> 何もない、この世界から、
> 何だってある、あの世界へ。
希望に満ちた「たまご」のひとりごとから始まるストーリーですが、「たまご」がずっと希望に満ちているわけではありません。
どちらかというと、常に選択を迫られ、葛藤し、傷つき、傷つけながら、成長していきます。
ストーリーが始まってしばらくすると、主人公は独特な方法で、ついに「たまご」から外の世界へと足を踏み出します。
これは前作『The EGG -ある「たまご」の記憶』と大きく異なる点のひとつです。
外界に出た主人公は、数々の「対象」(それは主として「人」である)と出会い、その度に大切な気づきを得ていきます。
そして、ストーリーのフィナーレでは、主人公がひとつの「答え」に辿り着くのです。
今作は、描き手であり、本作の主人公のモデルでもあるヤスダソータロー自身の身に起きた直近の出来事も踏まえ、ひとつひとつのエピソードが編まれました。
よく読むと、彼が言葉にしていなかったけれど強く思っていたことが感じ取れる内容になっています。
『The EGG -KARAを破ったその先に』の3つの特徴
[1]数え切れないくらいたくさんの「たまご」が登場する
……「数え切れないくらい」という表現はちょっと大袈裟でした。数え切れます。
でも、「数えるのが大変なくらい」、たまごが多いです。
ヤスダソータロー氏が描いた無数のたまごの中から予選を勝ち抜いたたまごが本書に掲載されています。
前作と異なり、パッと見た感じでたまごだとはわかりづらい作品もあります。
いろいろなたまごの中から、お気に入りを見つけてくださいね。
[2]1回目に読む用と2回目以降に読む用の文章が書かれている二重構成
前作同様、文章が二重構成になっています。
1回目には、太くて黒い文字を読んでください。
2回目以降は、その背後にある細くてグレーの文字も読んでみてください。
読めば読むほど味が出る、新たな発見があるようなつくりです。
大人の楽しみ方、ぜひトライしてみてくださいね。
[3]残酷な絵柄も混じっているけれど、じつは「愛」と「繋がり」の物語
今回は全体的に水彩タッチ。ときに「残酷」な描写も。
でも、それらに込められているメッセージはとてもあたたかいもの。
今作は一貫して「愛」と「繋がり」の物語なのです。
読んだ人の心にまたひとつ、あらたな愛の灯火が生まれますように。
『The EGG -KARAを破ったその先に』の対象年齢
最初は大人向け(特に大人になりかけ〜なり始めの方向け)につくっていました。
でも、最終的には、全世代向けになりました。
むずかしい単語も出てきますが、大きな文字のほうにはルビを振っています。
ですが、まだ文字が読めないお子さまには、どうか大人の方が読み聞かせてあげてください。
『The EGG -KARAを破ったその先に』の作者紹介
ヤスダソータロー(画)
俳優・動画編集者・イラストレーター。 1986年、米国カリフォルニア州にて生誕。幼少期、画家の祖父や、父の友人であった画家のピーター・マックスの作品が実家に飾られていたことで、芸術に興味を持ち始める。高校時代にはモノづくりの楽しさを知り、オリジナルTシャツを刷り、近所の彫金工房に押しかけ、彫金技術を学ぶ。2005年、大学進学と共に拠点を日本に移し、同時に俳優【聡太郎】としての活動も始める。代表作は『獣拳戦隊ゲキレンジャー』『仮面ライダーゴースト』等。 2019年、アトリエ CHICORA(アトリエちこら)に入会、松本えつを先生と運命の出会いを果たす。2022 年、えつを先生の尽力・協力の元、処女作『The EGG』を上梓。作家デビューを果たす。
◆ Twitter @sotaroyasuda ◆ Instagram @sotarosotaro
松本えつを(コトバ)
女性絵本作家、キャラクター作家、フォトエッセイスト、イラストエッセイスト、編集者。日本大学芸術学部を卒業後、編集プロダクション勤務と牛乳配達員を経て、1998年、サンクチュアリ・パブリッシングに入社。書店営業業務の傍ら書籍制作に取り組む。2000年、自著『しゃらしゃらDays』を皮切りに女性向け書籍の制作に携わる。同社副社長を経て、独立。2009年、女性の自立支援を目的とし、東京クリエイターアカデミー(現・ウーマンクリエイターズカレッジ「絵本の学校」)を創設。作家活動、個展の開催、アーティストの作品プロデュース等を手掛け、2018年に絵本の出版レーベル「CHICORA BOOKS(ちこらブックス)」を、2019年に絵画教室「アトリエ CHICORA(アトリエちこら)」を立ち上げる。「絵本作家技能士」認定委員。児童発達支援士、発達障害コミュニケーションサポーター、博物館学芸員の資格を保有。著書に『しゃらしゃらDays』、『バンザイ』(以上、サンクチュアリ出版 刊)、『らんまる Only One』(写真:阿部章仁、ポプラ社 刊)、『おめでとう、1歳。0→1(ゼロワン)』(大和出版 刊)、『Girls-Be・・・-YA心の友だちシリーズ』(PHP研究所 刊)、『ユメカナバイブル Girl's Dream Bible』(ミライカナイブックス 刊)等、多数。
◆ Twitter @etsuwo
『The EGG -KARAを破ったその先に』の仕様
32頁 / 外寸 25.7 x 18.2 x 0.7 cm(B5サイズ変形)/ 上製本(ハードカバー)
本文用紙には厚手の非塗工紙を使用しています
ISBN978-4-86693-793-9
C8793
定価 1,580円+税=1,738円(消費税10%込)
発行 CHICORA BOOKS